*+。知らない感情。+*

20/39
前へ
/430ページ
次へ
なにこの上からのメール!? 私の予定は、全く無視ですか! まあ…関谷さんにはまた会いたいし、構わないけど……。 「蓮華…」 至近距離から声がして、恐る恐る彰弥くんを見ると、素晴らしいほどの笑顔を向けてくれていた。 「な、なに?彰弥くん」 笑顔を向けてくれているけど、笑っているようで……笑っていない! 目が、冷たい…!! 「このメール、俺から見ると……どこからどう見ても男性からのメールに見えるのですが」 「ああ、そうだね。 男性からのメールだけど…」 「どういうことですか?俺が不在中の間、男性とメールしたりお食事に行ったりするなんて」 彰弥くんが笑顔で顔を近付けてくるものだから、私は少しずつ離れようと試みる。 なんか…怒ってる? 「で、でもこの人と2人っきりだったわけじゃないし、他に女の子いたよ」 「この“望月 啓”さんと他に女性の方がいたんですか。 あと、関谷さんって方が蓮華と会いたがっているとは、あまり良い気がしませんね」 彰弥くんがペラペラと話し続けるから、なかなか否定の言葉が入れられない。 「違うよ。関谷さんは女の子で、私と友達になって…。この前、望月さんと一緒に食べたのも関谷さんだよ」 「なら、なんでその友達の関谷さんからメールが来ないで、望月さんという男性の方から次回会う約束がされたんですかね」 「いやぁ、それは…」 彰弥くんの剣幕に、しどろもどろになってしまう。 なんか……結構突っ込んでくるなぁ、彰弥くん。  
/430ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2795人が本棚に入れています
本棚に追加