*+。タイミング。+*

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「無理無理無理!!神に誓って無理!!」 「何を訳の分からないことを言ってるんですか」 私がかなりのスピードで彰弥くんに否定の言葉を浴びせると、またまた爽やかスマイルで私に近付く。 「訳分からなくないよ!無理なものは無理! 彰弥くんのことは好きだよ!大好きなんだけども、こう…私にはハードルが高すぎる気が……。 装備フライパンで敵軍に攻め込むくらいハードルが高いよ」 「フライパンでも、そこそこ使えると思いますよ。結構頑丈に作られていますし。物によっては、そこらの武器より…」 「フライパンはフライパンでも、私の場合は揚げたパンなの!フライにしたパン!だから、無理だよ」 「揚げパンといえば、日本の小中学校の給食でよく出されると聞きますが、美味しいんですか?」 「うん、美味しいよ!今度買ってきてあげるね。 って、そうじゃなくて!」 何か話の路線がコロコロ変わりすぎて、私の意見があまり伝わってない気がする。 「とりあえず、キス以外で考えよう。お願いします!」 「……んー、だとしたら1つだけ俺のお願いを聞くということでどうでしょうか?」 彰弥くんが苦渋の決断だと言いたげに、顔をしかめる。 「分かった。それなら、いいよ。それで私の気持ちが彰弥くんに伝わるなら」 「そうですか。 でしたら改めまして、蓮華からキスを…」 「無理!」  
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