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「聞いてたよ。でも、みんな居た方が楽しいんじゃないかな?」
「蓮華がそこまで言うんでしたら…と言いたいところですが、こればかりは他の方はあまり誘いたくはないのですが」
「なんで?」
そんな誘いたくない理由があるんだろうか。
首を傾げてみせると、彰弥くんはまた微笑む。
「また今度の機会に、皆さんを誘いましょう」
「うん、そうだね」
理由を言いたくないのか、これ以上質問させないというオーラが出ていたので、私はそのまま相槌を打った。
「…では、約束ですよ。いつ行きますか?俺は長期休暇中なので、蓮華の都合に合わせます」
「いいの?ありがとう!えっと…あ!ちょうど一週間後に連休があるから、その日はどうかな?」
携帯のカレンダーを見ると、今日からちょうど一週間後が連休だから、この日が一番有り難い。
「では、そうしましょう」
「大丈夫?日にちは」
「蓮華に合わせますよ。楽しみですね」
「うんっ」
彰弥くんと温泉旅行かあ。楽しみだなぁ。
一日目の休みは、彰弥くんと温泉にして二日目はノビノビと休むことにしよう。
「じゃあ、一泊二日で行きましょうね」
「え゛!」
ということは、泊まり!?
「…いけませんか?」
困った顔をしながら、彰弥くんはキラキラとした瞳を私に向ける。
「う、ううん。大丈夫!楽しみだねっ」
そっか、温泉旅行だもんね。
日帰りじゃないんだもんね。
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