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せ、関谷さんん!?
嘘だよね!?嘘だと言って!
彰弥くんを見て、そわそわし出す関谷さんに、私もそわそわしてしまう。
なに!?
何か彰弥くんに運命的なものを感じてしまったの!?
駄目だよ!私の運命なんだから!
「霧山さん…聞いてもいいですか?」
関谷さんの目が…なんかウキウキしてる。
ヤバいよ、どうしよう!仲間的な意識をしてたのに!
それに関谷さんの隣りに座っている望月さんがこの上なく不機嫌なんだけど!
気付いて!関谷さん!
関谷さんの言葉にハラハラしていると、関谷さんが言った言葉は全く予想していなかったことだった。
「サムラス人生の雪野王司に似てるって言われませんか!?」
「…さ、サムラス人生とは?」
キラキラとした瞳で聞く関谷さんに、彰弥くんは首を傾げている。
「ああ!すみません!サムラス人生とは、私が今やってるゲームの1つなんですけど、面白いんですよ!主人公が普通の高校生で、春野くんと夏野くんと秋野くんと雪野くんに会うんですけど、みんな性格がまったく違うんです。
1人1人色々な悩みを抱えているんですが、主人公がその悩みを解決していくゲームなんです。
今は春野くんしかクリアしてないんですけど、どんどん先に進めていこうと……」
「もうやめろ。みんな引くから」
1人でヒートしている関谷さんを望月さんが呆れ混じりに制した。
ああ、良かった。
ゲームのキャラに似てたんだ。
変な理由で安心してしまう。
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