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「じょ、冗談に決まってるじゃないですか!いやだなぁ、あはは」
笑って言うと、みんなはまだ頭の上に「何故しりとり?」という疑問を浮かべていた。
結局しりとりはやらず、しばらく雑談を楽しんでいて、料理が運ばれてきて、みんな各々食べたいものを食べていると、望月さんがぽつりと言い出した。
「…そういや、あんたの彼氏格好いいな。もっとあんたと似たような感じの奴だと思ってた」
「も、望月さん!何を言って…!」
関谷さんはあわあわと焦ったような表情をし出す。
そんなに慌てなくてもいいのに。
「私に失礼な意味で捉えてしまうんですが」
笑顔で言ってみせると、望月さんは飲み物を一口飲みサラリと言う。
「ああ、そういう意味だけど」
ぐおぉあああ!!
なんか訳も分からない雄叫びを上げたくなる!
ぐうぅぅ!!!失礼を承知で言うなんて良い度胸してるよ、まったく!
沸々と負の感情が私の中に巻き始めた頃、彰弥くんが私の肩を急に抱いた。
いきなりの反動で、私は怒りの感情が一瞬にして消え、身体が彰弥くんに凭れる。
「蓮華は素敵な女性ですよ。俺はこういう彼女だから好きになったんです」
しょ、彰弥くん!
驚きのあまり声が出てこないけど、キラキラとした眼差しを彰弥くんに向けた。
ど、どうしよう!
惚れ直しちゃいそうだ!
もう惚れ直す以前に、ずっと惚れてるんだけど!
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