*+。会いたい。+*

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爽やかお兄さんが軽く手を上げ、笑った。 「じゃあ、俺からね。 沢木 浩輔(さわき こうすけ)。21歳です。田村とは、高校の時のバイト仲間です。 どうぞ宜しく」 名前まで、やっぱり爽やかなんだなぁ。 その次は、スポーツやってそうなお兄さんが口を開く。 本当に短い髪型で黒い茶髪。スポーツというよりダンサーをやってそうな雰囲気で、身体は結構な筋肉質そう。 「俺は、木本 章太郎(きもと しょうたろう)。25歳です。沢木の会社の一応先輩。多分こん中で一番年上かも。宜しくね」 あはは、と笑って自己紹介する木本さんも優しそうな人だ。 さて、次は… 最後に前川さんの前に座っている人を見た。 こりゃ、また中性的な顔をしている青年で、顔立ちは綺麗で端整だ。 黒い短髪に、ワックスを使用しているか分からないくらいのふんわりとした自然な髪。 眼鏡をかけて、男性陣の中で一番面倒くさそうな顔をしている。 女性陣の中では、私が一番そんな顔をしていると思う。 「望月 啓(もちづき けい)。22歳。宜しく」 綺麗な唇から吐かれる言葉は、淡々としていて…早く帰りたいという気持ちが伝わってくる。 無愛想な人だな…。 や、やば…! ジーッと見ていると、バチッと目が合ってしまった…! すぐに目を離し、バレない程度に望月さんを見ていた。 目が合っても臆せず、まだ見続けるなんて…私も成長したな。  
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