2795人が本棚に入れています
本棚に追加
パシャッとシャッター音が聞こえ、関谷さんがカメラを持っている望月さんに近付く。
「ありがとうございます。どんな感じかなぁ」
楽しそうにカメラを覗き込む関谷さんにつられ、私も覗いた。
そこには笑顔を浮かべている彰弥くんと私と………あれ…?
あれれ?
半分切れてる関谷さん……。
「えぇ!?私、写ってない!
望月さん、もう一回お願いします!」
関谷さんが改めて望月さんにお願いし、望月さんはかなり渋々またシャッターを切る。
また見たら、また関谷さんが切れている。
「ええ!?まただ!?望月さん、もう一回だけお願いします!」
そして、また見る。
「まただ!なんでだろう…」
関谷さんがデジカメを悲しそうな瞳で見ていて、何だか可哀想になってくる。
「レンズが関谷のこと嫌いだから避けてるんじゃないの?」
望月さんはサラリとそんなことを言って、飲み物を飲む。
いやいや、それはないでしょう…。
「…そっか。私、デジカメに嫌われてるんだ…」
って、えぇぇ!!
デジカメをしょんぼりとした表情で見てるけど、そんなわけないからね!
関谷さん、真面目すぎだよ!
最初のコメントを投稿しよう!