*+。タイミング。+*

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…おお! 望月さんって意外とマメなんだ…! 画面を見て、メールを開く。 【さっきは、どーも。 関谷も楽しんでた。また会ってやって。 彼氏さんにも宜しくな。 あの人、あんたしか見えてないみたいで、いいね。 見てて、こっちが恥ずかしくなった】 ふふ、望月さんめ! 私と彰弥くんの仲に感心してたんだね。 お似合いだなんて言われたら(言われてない)今度は私が恥ずかしくなっちゃうよ。 下にスクロールしていくと、最後の方にまだ文があった。 なになにー?私たちの仲良しぶりに驚いた文かな? ニマニマしながら、その文に目を通した。 【あの人、昔の俺に似てる。 大切な気持ちは分かるけど、ほんのちょっとのことで、すぐ壊れることになるから、気を付けた方がいいよ。 離れることは、一番楽だから】 え…!!? なにこれ…? それって、どういう意味…? 彰弥くんが望月さんに似てる…?全然性格が違うのに…。 「どうかしましたか?」 彰弥くんの言葉に、私は眉間のシワを伸ばし、すぐに彰弥くんの顔を見た。 優しく笑ってる。 「ううん、何でもないよ」 壊れるわけがない。 私たちはお互い想い合ってるんだ。 大丈夫だよ。 そう心の中で思っているのに、私の手は震えていた。 この手は、絶対に離れない。  
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