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「いや……」
これは彰弥くんと旅行だから、舞い上がって着てきちゃっただけ……って言いたいけど恥ずかしいから言えない…。
続けて私は口を開いた。
「……してないよ。なかなかこんな短いの履けないよ。私も良い歳だし…」
良い歳?現在、短いスカートを履いてる椿はどうよ?
って思うかもしれないけど、椿は椿!私は私!!
「……なら、いいのですが」
「なんで?」
彰弥くんがホッとしたように笑う。
なんでそんな安心したような表情なんだろう?
「…蓮華のそんな姿、他の人に見られたくないですもん」
そう言った彰弥くんの頬は若干、朱に染まっていた。
私なんか誰が見たって、ときめきの対象になりませんが…。
というよりも、『ですもん』って!
デジモンは私好きだったけれど!オープニングのバタフライとか結構ノリノリで歌っちゃうけれど!
ですもんって可愛すぎるでしょっ!!!ですもんって!!
可愛い!可愛すぎる!なんか無性に頭なでなでしたい…!
ぐおおぉ…!!が、我慢だっ…!
「蓮華。……さっきから車の窓に頭打ちつけてるみたいですが、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫大丈夫!
気にしないで」
どうしよう!
この車内、思ったより興奮材料が多すぎる。
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