2795人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、ごめんね!
ついクリスピタヌキたちを見たら、居てもたってもいられなくなって…」
「いいえ。気にしないで下さい」
そう笑顔で言ってる彰弥くんが見つめる先には、クレーンとクリスピタヌキたち。
え?もしかして、え?
「彰弥くん、もしかしてUFOキャッチャーやってるの?」
「それ以外に何をしてるように見えますか?」
明らかにUFOキャッチャーのボタンに触れて、クレーンを動かしているように見える彰弥くん。
「だ、だって彰弥くんこういうのやりそうなタイプに見えないから」
「ええ、実際あまり自らやりはしませんね。これを動かして、何が楽しいのか全く分かりません」
なら、何故やる!?
なんてツッコミをいれたくなったけど、グッと私の胸の中に留めておいた。
彰弥くんはクリスピタヌキを取ろうとしているが、なかなか取れず、何度も100円玉を機械に押し入れた。
「なかなか取れませんね」
「彰弥くん、もう諦めた方がいいんじゃないかな…?」
彰弥くんのお財布から500円玉や100円玉が次々と旅立ち、UFOキャッチャーの餌食になっている。
「こういうのは春樹くんが得意そうですけど、本当に難しいですよね」
聞いちゃいないよ!!
最初のコメントを投稿しよう!