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しばらく彰弥くんとゲームセンターをブラブラし、外に出て、雑草を見たり、樹木を見たりして、勝手に草花に名前をつけて遊んだ。
たっぷり彰弥くんと歩き回った後、部屋に戻ると、時刻は16時でどっぷり時間が経っていた。
楽しい時こそ、早く時間が経つとは…このことなんだなぁ。
彰弥くんと、まったりお茶を飲み、しみじみ思う。
ヴヴヴヴ………
軽快なリズムで鳴る音に、私はすぐさま自分の携帯を睨むけど、私の携帯が鳴っていたわけじゃないみたい。
彰弥くんを見ると、すでに携帯を掴み、「少し失礼します」と言って、部屋を出て行った。
「…………なんか、変だ…」
彰弥くんが出て行った後の戸を見つめ、今日を振り返ってみる。
ちゃんとクリスピタヌキのぬいぐるみを片手に抱き締めて。
クリスピタヌキのぬいぐるみを取ってくれて、ゲームセンターにいた時はそうでも無かったけど、外に出てから彰弥くんは頻繁に携帯を気にするようになった…。
軽食を食べてる時も、携帯が鳴り出し、しょっちゅう席をハズして、電話に出ていた気がする…。
それに、電話だけじゃなく…メールも沢山来てたみたいで、かなりの頻度で携帯が鳴っていた。
「……こんな時に電話してくるって、酷いなぁ」
もっと何も気にしない2人っきりになる時間が欲しい。
まったりと一緒にいたい。
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