*+。危険な…。+*

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って、何を考えてるんだ私は…!!! 彰弥くんと同じ空間にいるだけで幸せなのに! なに贅沢なこと言ってるんだ…!! このっこのっ…!! 自分の頭をバシバシと叩いた。 なんでだか、携帯ばかり出る彰弥くんを見てるとモヤモヤが止まらない。 ぐああぁ!!気にしない方がいいのに、余計気になっちゃうよ…! 「……ねえ、クリスピタヌキ。どうしよう…」 彰弥くん早く戻って来ないかなぁ……。 ギュッとクリスピタヌキを抱き締める。 「もっと……一緒にいれたらいいね、彰弥くん」 「お望みなら、そうしますけど」 え? 「わわ…!彰弥くん!」 クリスピタヌキを抱き締めることに夢中になってて、気が付かなかった! 後ろから声がすると思い、振り向くと彰弥くんがいた。 私が仰け反り見ると、彰弥くんが私の首に腕を絡め出す。 「しょ、しょ、彰弥くん…!」 「すみません、蓮華」 何故謝るの!? 「なんで……んっ……」 私が聞きたかった言葉は、彰弥くんによって止められた。 あ…、どうしよう……。 すごく……幸せだ。 私の唇は、彰弥くんのそれによって塞がれていた。 角度を変え、何度も唇が合わさる。 だんだん力が抜けてきて、ゆっくりゆっくり床に倒されていく。 「…ん…ぅ…」 駄目だ。 私……変だ…。 変になりそう……。 甘ったるいこの感触が、たまらなく好きなのかもしれない…。 変だよ…わたし…。 ヴヴヴヴ…ヴヴヴヴ…ヴヴヴヴ…―― 携帯の鳴り出す振動に、彰弥くんは出なかった。 私は、クリスピタヌキを手から離した。 これが、いけなかったのかもしれない。  
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