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いや、でも…彰弥くんの友達だし、彰弥くんが楽しんでくれるなら一緒に行動しても別に構わないか…。
「そうですか。まさか出向いてくるとは思いませんでした」
彰弥くんが額に手をあて、少し困ったように言っている…ように考えたい。
「まあ、お互い暇してたからなぁ。よしっ!卓球しよう!」
早乙女くんは、しょーちゃん(うつった)の肩に腕を回し、にまにまと笑っている。
ああ、いるいる。
高校の時とか、笑顔で無邪気に割り込む人いたわ。
といっても、別に故意でやってるわけじゃないから仕方ないんだよね。
「佐山も彼女さんも卓球しようぜ!」
テンションが高すぎて、スキップしながら彰弥くんを引っ張る早乙女くん。
そして、もう片方の手で、佐山さんの手首を掴み、引っ張る。
廊下に出て、前を歩いている3人。
後ろで歩いている私。
…………これは、何か辛いぞ…。
この図を後ろから見ると、早乙女くんが佐山さんと彰弥くんを無理矢理くっつけようとして引っ張っているように見える…気がする。
佐山さんも若干顔が赤いような………。
フッと頭の中に彰弥くんが言ったことが思い出される。
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