*+。危険な…。+*

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「よーしっ!!んじゃあ、誰と誰が組むー!?」 卓球台がある場所まで行くと、早乙女くんがラケット4つを元気よく振り回し、大きな声でみんなに聞いてきた。 誰と誰って……そりゃあ、出来れば彰弥くんと組みたい…。 でも、私が積極的に言っていいのかな…。 自分勝手とか思われないかな…。 う~ん、と頭を捻り腕を組んでいると、佐山さんと目が合い、その瞬間佐山さんが真っすぐ手をあげ、一言。 あ、私と彰弥くんを一緒にしてく…… 「あたしは霧山くんと組みたい」 えぇえええぇ!!? 「オッケー!じゃあ、しょーちゃんと佐山だな! 俺は彼女さんとだ」 早乙女くんはニッと可愛らしい笑みを私に見せ、ラケットを渡してくれた。 「宜しくね、彼女さん」 「に、二階堂です」 彰弥くんと組みたかった…。 いや、でも私下手だから逆に別々で良かったかも。 彰弥くんに迷惑かけなくて済むしね。 彰弥くんをチラリと見ると、ラケットを持った手でヒラヒラとこちらに軽く手を振っている。 くうぅ…、可愛いな。 まあ、仕方ない。 ペアになって隣りにいるよりも、対戦相手になって目の前にいた方が沢山彰弥くん見れるもんね。 と、珍しくポジティブに考えてみた。  
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