*+。早乙女くん。+*

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「さ、早乙女くん? どういうつもりなのかな?」 この状況を誰か説明してえぇ!! 「ん?佐山としょーちゃんがしたこと、俺達もしてみない?」 後ろに花が浮かび上がるほどの笑みで言われて、顔がひきつるのを感じた。 「うん。 …なんて言えるわけないでしょ!?避けてよ!危ないよ!頭ぶつかるよ!警察やってくるよ!」 パニックになりすぎて、よく分からないことを叫ぶ。 むしろ警察やってきて!! 「……分かったよ。 はあ、ムード無いなぁ」 溜め息を吐かれ、とりあえず私から離れてもらえた。 すぐさま私も起き上がり、早乙女くんから即座に離れ、距離を置く。 「…なんでしないの?」 「え…?」 落ち着いた早乙女くんの声に頭にハテナが浮かぶ。 なんでしないのって…? 「じゃあ…なんでしなきゃいけないの?」 「…しょーちゃんがなんで佐山にしたか分かる?」 「ううん……」 「授業でさ、主にドラマの構成の授業だったんだけど、浮気した人の気持ちを考えてみようっていう課題を出されて……多分した気持ち理解するには実際にやってみないと分からないから…したんだと思う」 勉強熱心な彰弥くん。 でも…、さすがに…しない…よね?  
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