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「すげー美味い！」
このチキンとか、美味しすぎ！ドレッシングも堪らないね！
「…口調が女じゃなくなってきてる」
望月さんが私の食べっぷりに呆れ混じりに呟いたのが聞こえた。
「望月さんも食べますか？よそいますよ」
望月さんの前にある小皿を取り、小皿に盛った。
「はい、どうぞ」
「…女子力が０を通り越してマイナスになりそうな盛り方だな」
望月さんの小皿には、野菜やお肉を上手い具合に盛りつけたつもりだ。ドレッシングも沢山かけてあげたのに…なんで？
「そうですか？思ったより上手く入れられた気がするんですが」
「これのどこが上手く盛れてるんだ！小皿からサラダがはみ出てるし、ドレッシングなんかいれすぎて、滴り落ちてるだろーが！」
望月さんが小皿を指差し、細かく指摘してくる。
冷静なくせに…変なとこで熱くなる人だな。
「分かりましたよ。じゃあ、そのドレッシングは私が半分使ってあげます。ほら、私のお皿にドレッシング入れて下さい」
「なに渋々言ってんの！？俺がグダグダ文句言ってるみたいじゃねぇか！」
望月さんが更にイライラし出した。
私が案を出したのに、何が気に食わないんだ。
「そんなに言うんだったら、自分でよそって下さいよ」
「あんたが勝手によそってるんだろうが」
「あー、蓮華と望月さんが喧嘩してるー！仲良いねー」
由衣が呑気に私達を見て、そう言う。
周りのみんなもはやし立ててきた。
「よっ！お似合い！」
「いいねえ！喧嘩するほど仲が良いって言うしなぁ！」
そのノリやめて欲しいんですけど。
「そんなのじゃないです」
「そんなんじゃねぇよ」
更に望月さんと言葉がかぶり、私は望月さんを睨んだ。
望月さんも私を睨んだ。
２人でフンッと顔を逸らし、私達２人の間には険悪な雰囲気が流れてる中、周りのみんなは一切気にせず、まだちやほや言ってくる。
もう！知らない！
ずっと食べることに専念しよ！
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