*+.君のすぐ傍.+*

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チチチチチチチ……長い長いスズメの鳴き声で、閉じていた目蓋をゆっくり開いた。 すると、眩しいくらいの光が私の瞳を刺激する。 一瞬、もう一度寝たいなんて魔がさして、もう一回寝ようと身体を横に動かした。 横に動かした瞬間、自分の視線の先に目が点になりかけた。 「~~~~~~っ!!?」 彰弥くんが私の方を向いて、同じ布団で寝ている。 油断してたら、大きな声を出してしまうところだった。 ね、寝顔ちかーーーい! 初めて見た!こんな至近距離! ちょっと眉が若干下がっていて可愛いかも。いつもはキリッとしてるのに。 うわわわ…!心臓に悪いわ! 「ん…」 身体を少し動かすと、彰弥くんが眉を動かし訝しげな顔をした。 やばい!起きる! ゆっくり再度布団の中に入り、内心慌ててはいたけれど…またさっきの位置に身体を戻した。 これ向き合ったらヤバいよね!顔、すごい近くなっちゃうよね! 顔に熱が集まる中、自分を落ち着かせようと小さく自分の頬をペチペチと叩いた。 彰弥くんに背を向け、自分と戦っていると… 「んぅ」 と耳に微かな声が聞こえたと同時に後ろからギュッと抱きしめられた。 「…!!!!!?」 思いっきりギャアァァ!!!と叫びたい気持ちを抑え込んだのはいいが、緊張のあまり身体が石のように硬直してしまう。 彰弥くんの香りが…!香りが…!! 少し変態じみた人間になってしまったけど、この流れだったらそうなってもおかしくないよね。 どう息していいか分からなくなって、少し荒く鼻息をした。 「…ん。蓮華…?」 うぉ!耳元で声が…! 「は、はいぃ…!」 ドキドキしながら返事をすると、クスッと軽く笑う声が聞こえる。 「おはようございます」 眠そうに言う声に、胸がキュンと苦しくなり… 「うぅ…おはよう…」 少しダメージを受けながら挨拶をした。  
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