*+。会いたい。+*

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「…そんなに合コンに行かせたいの?」 由衣と話してると、仕事に集中できない。 サッサと話しを終わらせて、真面目に仕事しなければ…。 「だってえぇ~、蓮華がいたら心強いんだもん。1人じゃ寂しいよ~」 由衣がグスグスと泣いたふりをしながら、私にすり寄ってくる。 「…他に友達いるんでしょ?だったら私いなくてもいいじゃん」 「嫌だよ~蓮華がいいのぉ~」 ……ダメだ。面倒臭くなってきた。 「ん~、じゃあ…彼氏に聞いてみる。いいよって言われたら行くよ」 もう話しを終わらすにはこの方法しかないと思い、由衣に軽く笑いながら言った。 「えぇ!ホント!?約束よ!約束だからね」 泣いたふりを止め、由衣は素晴らしく可愛らしい笑顔を私に向けた。 元が可愛い由衣は、合コンに行かなくてもモテる気がするけど…。 まあ、彰弥くんに聞いたふりをして、ダメって言われたって言えば、合コンの話は終わりになる。 「うん、約束」 ニコッと嘘くさい笑みを浮かべ、仕事の作業に戻った。 由衣には悪いけど、まったく行く気にならない。 彰弥くんという存在がいるのに、合コンなんて…行く気になるわけない。 高校卒業してからは、まったく男の子と話した記憶がない。 侑弥くんとハルちゃんと義貴先輩は別として。 彰弥くんには、変な心配させたくないからね。 って言っても、私なんか周りの異性に女扱いされてないから心配も何もないんだけどね。 今日の夜に彰弥くんに聞いたふりして、明日由衣に伝えよう。 と、考えていた私の考えに反したことが起きた。  
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