*+。再会と頭痛。+*

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「あ!今、何時!?」 仕事! 仕事に遅れちゃう!っていうか、遅れてる!? 「朝9時よ。一応蓮華の勤務先には休むって連絡しといたから」 椿がペットボトルに入ったお茶を私に差し出してくれた。 「そっか、ありがとう」 ペットボトルを受け取り、ゴクゴクと飲んだ。 あぁ、ちょうど喉が渇いてたから美味しい。 「…ふふ、蓮華にね。プレゼントがあるのっ」 嬉しそうに笑う椿に、私はワケが分からず首を傾げた。 プレゼントって何? もしかして、私が前々から欲しかったクリスピタヌキのストラップ!? そ、それか初回限定版のクリスピタヌキのプレミアフィギュア!? 「な、なに!?なになに!?」 私が嬉々として、椿を見ると輝かしい笑顔を私に向けてくれた。 「…もうちょっと待ったら分かるわ。椿も楽しみぃー」 椿も楽しみ…? 椿も喜ぶものってこと? 何だろう、想像出来ないなぁ。 「どんなプレゼントなの?」 クリスピタヌキ関連でお願いします。 「蓮華が一番欲しいものかもね」 私が一番欲しいもの……? 椿のヒントから察すると…お金? お金貰えるって、なんで?そういえば、この前お母さんに託した宝くじがあったな…。 あれが、まさか当たったとか!? 私が一番欲しいものだよね。 今の話の流れからして、一番有り得る話だ。 「わぁ!楽しみだなぁ」 お金があれば、クリスピタヌキのフィギュアやマンガ、ストラップが買い放題だぁ! 「すごい嬉しそうね。あ、もうそろそろだわ!蓮華、ちょっと待っててね」 時計を見た椿が、嬉しそうに病室を出て行った。  
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