*+。再会と頭痛。+*

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――彰弥side―― ずっとずっと、心に彼女の存在が引っかかっていて……。 でも、なかなか帰国する機会がなくて…。 …椿からの連絡を聞いた途端、真っ先に彼女の顔が思い浮かび、気が付けば日本行きの便に乗っていた。 蓮華がいる病院に行くと、椿が待ってくれていて、急いで病室へと向かった。 無事だったとは聞いていましたが……やはり心は早く蓮華に会いたくて仕方なかった。 病室に着くと、蓮華が俺を見た。 腕と足に手当てをした後があり、頭にも一応包帯を巻いている姿は……昔の蓮華を見ているみたいで…痛々しい。 俺と目が合った瞬間、彼女は嬉しそうに笑ってくれたけど……何かが違う気がした。 とりあえず蓮華に話しかけると、笑ってはくれる。 侑弥たちと楽しそうに話してる姿を見ていましたが、やはり何かが……。 急に2人っきりになる機会が出来て、蓮華の雰囲気の変わりようにちょっと触れてみた。 蓮華は、『階段から落ちて…』と笑いながら言うが…、そんなことを聞いたわけじゃない。 見かけは多少変わった気がした。 仕事をして、少し痩せたかもしれない。 蓮華の頬にゆっくり触れてみると、少し身じろぎをする…。 蓮華に会いたかったから戻ってきた。蓮華が心配だった。 それを伝えたくて、戻ってきた理由を話すと、蓮華から信じられない言葉が聞こえた。 『ただ、友人が倒れただけで戻ってきてくれたんだ』 ……今の蓮華の発言は、俺の聞き間違いでしょうか…―?  
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