*+。再会と頭痛。+*

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――蓮華side―― 「…ふー…」 彰弥くん、帰っちゃった…。 久しぶりに会えて嬉しかったけど……彰弥くんと2人で話してる間、頭がずっと痛くてたまらなかった。 「……あ、でも…治ってる」 さっき痛かった後頭部に触れてみた。 今は全然痛くない。 「…いつもと様子が違ったなぁ。何かあったのかな」 いつもより元気が無かったみたいに見える。 急遽飛行機に乗ってきてくれたから、疲れてたのかな? 時差ボケかも…。 ――コンコン 小さめなノック音が聞こえ、ドアがガラリと開いた。 「…蓮華、ただいま」 結構前から行方不明だった椿がひょっこりドアの隙間から顔を出している。 「おかえりー!」 現金がついに私の手元にやってくるのか!楽しみ! 「今は1人なの?」 椿が病室をきょろきょろと見渡し、ゆっくりと私に近付いてきた。 「そうだよ。さっきまで彰弥くんが居たんだけどね」 私がそう言うと、椿は急に目を輝かせた。 「彰弥くんと会ってどうだった!?久しぶりに会った感想は!?」 「え?なになに?なんでそんな興奮気味なの?普通に嬉しかったよ」 椿が興奮気味にのめり込んで聞いてくるから、私は身体を後ろに引きながら答えた。 「それだけ?もっと感想ないの!?頑張って呼んだプレゼントなのに!」 「へ?プレゼント?プレゼントなんて貰ってないよ!」 「あげたじゃないの!プレゼントは彰弥くんよ!椿、必死になって連絡したのにぃ」 「えぇ!!? なんで彰弥くんがプレゼントなの?根本的におかしいよ」 「なんでって…! 蓮華と彰弥くんは付き合ってるでしょ!だから呼んだのよ!」 「へ?」 私…と? 彰弥くんが…? 付き合ってる? なんだ、それ。  
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