*+。それを頼りに。+*

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「わー、ありがとう!今日も来てくれるなんて嬉しいよ」 「当たり前でしょう!あんたの大親友としては、これくらい当然!」 葉子がフンッと鼻を鳴らしながら威張る。 「あはは、ありがとう。今、この前友達になってくれた人達も来てくれたんだ」 侑弥くんがいないけど……みんなが来てくれると、やっぱり嬉しい。 「へえ、蓮華に異性の友達が出来たんですね」 あれ?なんか彰弥くんの言い方がトゲトゲしく聞こえるのは気のせいだろうか。 「うんっ」 とりあえず、トゲトゲしさは放っておいて、笑って返事をすると、葉子とハルちゃんが「うわぁ…」とか言いながら慌てている。 なに?何かあったのかな? 「では、皆さんにご挨拶しなければいけませんね。 どうもこんにち……」 彰弥くんが怖いくらいの笑顔で、沢木さんと望月さんを見た。 挨拶をするのかと思ったら、目を見開いたまま、カチンと固まっている。 え?なになに? 石になったみたいに綺麗に固まっているけど。 「彰弥くん?どうかしたの?」 「……………」 無言だ。返事なし。 まあ、固まってても格好いい人は格好いいなぁ。 なんて思いながら彰弥くんを見ていると…。 「……彰弥くん…?」 彰弥くんとは、今日初対面の人から出た言葉が聞こえた。 彰弥くんの目線を合わせて追うと、視線の先には…前川さんがいた。  
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