第3話♯血の目

6/18
前へ
/170ページ
次へ
炎が燃え、男性は後ずさる。 そして炎は男性を襲い、そのまま男性は焦げるまで、叫び続けた。 そして「弱いお兄ちゃんね…」と、一端目を瞑り、ゆっくりと目を開ける。 赤い瞳がピンクに戻り、リンは我に返り、周りを見渡す。 前には炎がボオボオと燃え盛っていて、リンの下回りには、男性が血を流して倒れていた。 「何があったの…?」と震えながら下がると、リンは何かに躓いて転んでしまう。 ベシャ!! と、血の上で倒れるリン。 そしてその隣に、目を瞑って死んでいる兄の姿があった。 リン「いやああああああああああああああぁぁ!!」 幼稚園とは思えない声で、リンはその場で叫んだ。 その後、両親はリンが"兄を殺した"と疑い、警察に逮捕されたリン。 面会する人は誰一人もいない。 牢屋の中で小山座りをして、ただ静かに座っていた。 牢屋の前には、白い布を被った男性がいた。 「…最低だな…犯人でもねぇのに、疑われるなんてよ…」 リン「…お兄ちゃん、誰?」 「別に名乗る程でもないぜ」 リン「わたし…が…お兄ちゃんを…部屋にいた人達を殺したのかもしれない…わたしが…」 リンはゆっくり目を閉じた。 「わかんねぇだろ?」 リン「わたしが…殺したの」
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加