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リン「だからね…お姉ちゃんは、わたしのことを知ってるの?」
聞き間違いではない…
女性はリンを見つめたまま固まってしまう。
「り…ん…私よ? ほら、よく一緒に遊んでたでしょ?」
声を少し震わせながら、女性はリンの腕に手をかける。
だがリンは「放して!」と叫び、女性の腕を引き離す。
リン「知らない…誰なの? お姉ちゃんは…一体…」
「リン…嘘でしょ? 私よ? 本当に分からないの?! ねぇ、リンっ!!」
そう言ってまたリンの腕を掴む女性。
ビクッとリンの体が驚き、リンは目を瞑って……
リン「知らないっ…! 知らないっ!! 放してぇ!!」
…と叫び出す。
目を瞑っているリンに、サーシャはすぐに走り出した。
まふゆ「サーシャ?!」
「リン! 思い出して!!」
リン「いやっ…! 放してぇぇぇぇ!!」
カッ!!
突然リンの体から光が放ち、みんなは眩しくて目を閉じてしまう。
――――――――
???「ねぇ、サーシャ! 起きて!!」
誰かの声が闇の中で叫んでいる。
ゆっくりと目を開けると、青い空と、心配そうな顔をしたまふゆと燈の顔があった。
サーシャ「…まふゆ…燈」
燈「良かった…サーシャ君」
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