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「藤井さん、ちょっと話いいですか?」
「おぅ、構わねーぞ」
「じゃあ、ちょっと喫煙コーナーまでいいですか?」
「ん?ま、いいだろう」
捜査一課のオフィスで書類に目を通していた藤井に、小声で話し掛けた宮川はどこか緊張した面持ちだった。
それに気付いた藤井は頷き答え、席を立った。
「ふぅー……で話ってなんだ?」
「……あまり大きな声では言えないんですが、長沼の言っていた小鬼についてちょっと知り合いに調べてもらったんですよ。そしたら変な携帯サイトがあるって知らせてくれたんです」
「変な携帯サイトだぁ?」
「はい、これなんですが……」
そう言って宮川は携帯を開いて見せた。画面に映るのは某大手携帯サイト。
「なんだ、これなら俺も知ってるぞ?何が変なサイトなんだ?」
「ええ、このサイトには"サークル"と呼ばれる仲間だけのグループを承認制で作れるものがあるんですが、その中に子供だけが入れるサークルがあるんです。
サークル名は『リトルデビル』、内容はたわいもない物だったんですが、何かイベントを企画してるみたいでそれがどうにも……」
「……小鬼に繋がるのか?」
「はい。それに長沼もかつてこのサイトの管理者だったようで、このサークルを担当していたらしいんです」
「……まだ何かあるな、よし、すぐ運営会社に行くぞ!」
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