prologue

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お前の一生のお願い、これで何回めだっけか。 えへっ。 ったくもう。聞いても、べらべら人に喋るんじゃないぞ。 喋らない。誓います。 うーん。じゃあ……。 やったね。 ミサキだかマサキだか……やっぱらここはミサキって名前にしとこうか。 そいつさ、一年のときからずっとみんなの人気者だったんだ。学力優秀スポーツ万能、絵を描かせてもうまいし音楽の才能もある。 そのうえ容姿端麗、男だったら眉目秀麗だな、いずれにせよほんと、非の打ちどころがないようなやつで……。 何かイヤミじゃなぁい?そういうの。 いや、ミサキは性格もすごく良かったっていうんだ。イヤミでもゴーマンでも全然なくて、誰にでも優しくては、適度に砕けたところもあって、だから生徒にも先生にも、みんなからとちも好かれてて……とにかくまぁ、人気者だったんだよ。 ふーん。いるのねぇ、そんな人。 "ところが三年に上がって、クラス替えで三組になったそのミサキが、急に死んでしまったのさ。"
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