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辺りは屍と化した人で溢れていた。
嘘である。
死んでいるのではない。気を失っているのだ。
その中央には女が2人肩を並べていた。
1人は見事な銀髪を一つにまとめ、その服装から正真正銘この学園の生徒だと思われる。
が、その隣の女。黒髪のなびく女はなんと着物だった。
それに肩を露出して、着物の丈も太ももまでしかなかった。
腰には二本の木刀が刺さっている。
おそらくこの惨状は彼女が引き起こしたのだろう。
「見事ですわ。ダリア様。わたくし、尊敬いたします」
銀髪の女が妙に丁寧な言葉で黒髪に話しかける。
どうやら黒髪の女はダリアというらしい。
「うむ。最近学園で皆から恐れられている不良軍団だと聞いておったが、まったく相手にならんかったな。」
彼女はいくつかの不良どもを踏みつけながら歩きだす。
それを追うようにして銀髪の女も不良どもを頑張って除けながら歩き出した。
その2人の左腕には、
『生徒会』の腕章があった。
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