生徒会長は黒猫

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あんなにかっこ良く生徒会室を飛び出した二人だがものの10分で帰ってきた。 まあ、こんなもんだろう。 最初に緊急招集の放送を聞いてやって来たのは会計の小松原 富士丸(こまつばら ふじまる)三年生。 男子にしては長い黒髪を上半分だけ後ろで束ね、大きな黒縁メガネをかけている。学ランは前を大きく開け、中から赤いTシャツが覗いており、全体的にチャラいイメージだ。 「はいはい富士さんとーじょー。どーしたの?急に招集かけて」 少しふ抜けた声でのびのびと話すのが彼の特徴だ。 「うむ、それについては皆が揃った時に言うとしよう。説明が面倒だ」 キャットタワーの一番低い所に腰掛けてダリアが言う。 「あいよ~ダリアのおっぱいでも見ながら待ってま~す」 そう言って富士丸の指定席である椅子に座る。 彼がどんなにエッチなことを言ってもこの中で突っ込む人はいない。 ボタンは相変わらずニコニコしてるし、ダリアはダリアでまったく気にしていない。 彼女は露出狂なのかもしれない。
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