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「すいません!遅れました!!」
ガラっ、と大きな音をたてて慌ただしく部屋に入ってきたのは副会長の山須川 雲雀(やますがわ ひばり)二年生。
栗色の髪の毛を生やし、富士丸とは違い学ランをきちんと着こなしている。
例によって富士丸が声をかける。
「いやいや、お疲れ。大丈夫?」
「はぁ。だからご心配は無用ですよ」
そう言ってひばりも指定の席に座った。
彼には心配されるだけの理由がある。
左腕が無いのだ。
肩から下がすっぽり無くて学ランが力なく垂れている。
昔事故にあって無くしたらしい。
一時期は義手を付けていたが彼の体に会わなかったので今では何も付けていない。
なにはともあれ彼はしっかり者でこの生徒会の頼れる副会長なのだ。
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