***chapter1***R

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「じゃあさ… 女のお前に聞きたいんじゃけど、 女性はホワイトデーに 何貰ったら嬉しいの?」 『んー…人にもよるし 年齢にもよりますけど、 好きな人からなら 何でも嬉しいと思いますよ。 …でもシンさんきっと 美夏さんに具体的に 何をあげるかで 悩んでるんですよね? 美夏さん何か欲しそうな物とか 心あたり無いんですか?』 「んー… あいつ結婚する前から俺の前で 自分の欲しい物とか、 あれしたいこれしたい 言った事ないんだよな。 いつも誰かのため、って 自分の事後回しにする奴だから。 毎日家に帰れるわけじゃないし なんかしてやりたいんじゃけど、 …言葉での情報はないな。」 『今年いくつでしたっけ? …シンさんの1個上だから、 41歳か。 潤くんは3歳でしたよね。 うーん。 一つはやっぱりその日、 ホワイトデーに会いに行ってあげる事じゃないですかね。』 「やっぱそうなんか?」 『いくつになっても、 支えてくれる人には 会いたくなっちゃうものですよ。 子育てと家事の両立しながらだから尚更、 特別な日とかは 大切な人に会いたいと 思ってくれてると思いますよ。』 「なるほどねぇ。」 『あとはお返しですよね?』 「そこだよなぁ。」 『…ここはやっぱり 私が考えた物より、 シンさんが考えて悩んで 決めた物、っていう所に 価値があるんじゃないですか? 美夏さんはプレゼントの内容 どうこうより、 自分の事を思ってそれを選んでくれている、その時間が嬉しい! って思うタイプじゃないかなぁと思いますけど。 だから シンさんが決めたものなら何でも 喜んでくれると思いますよ。』
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