93人が本棚に入れています
本棚に追加
・・・・・・・・・・・・・・・
『黒木さん、次の仕事なんでしたっけ?』
眠らない街、東京。
ブレーキランプの灯りが眩しすぎるくらいに連なっている。
光にのまれる夜道も
変わらず車を走らせるマネージャーに、いつものように尋ねた。
「次はね、赤坂のスタジオで雑誌の撮影、その次潮留でコメント収録と、その後………だよ。」
『今日も帰るの夜中になりそうですね。こんなに忙しくなると思わなかった。
…アラサー女には体力的にキツイな。』
少し笑って私は呟いた。
「ちょっと寝て良いよ。到着まであと15分くらいあるから。」
『ありがとうございます。
じゃあお言葉に甘えて。』
目を閉じた。
眠れるはずもないけど。
隣に人が居ると
いつもなんか眠れない。
こんなにも眠いはずなのに。
最初のコメントを投稿しよう!