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「だから、早く町に戻った方がいいって言っただろうが。」
突然の強烈なスコール。
手近な洞窟で雨宿りしながらユーフェルは愚痴る。
隣にいる少年に対してだ。
ユーフェルは漆黒の髪と瞳が特長的なすらっとした長身の青年だ。身長は180㎝くらいだろうか。
旅用の身軽な服装、長旅の旅人が一般的に身につけているマントを羽織っている。
腰には年代物と思われる長剣を帯びていて、そこそこ腕があるであろうことが見てとれる。
かなり美形だが、飄々とした雰囲気が親しみやすさ醸し出していた。
それに対して、
「うっせぇなぁ。ついて来るなつったのに来たのはお前らだろ。」
ユーフェルより年下の少年が雨に濡れてどぼどほの衣服の裾を絞りながら言う。
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