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どんなに対等で、仮に工技人類が上にあるような関係が出来たとしても、巨人と小人である以上、疑念や畏怖が晴れることはない。
それは工技人類が工技人類となる、物心ついた頃からの必然であった。
そもそも世界の誕生と同時に二つの人類が存在していて、最初から平等な関係を築けていたかという事が謎に包まれている。もしかしたら、巨人が最初に存在したのかもしれないし小人が最初だったのかもしれない。
ただ、小人達が最初に存在した人類――《旧人類》であるという説を信じている。それは言わば革命をするための正当化とも言える。小人達は自分たちが巨人に上手く泳がされていて、ただ従うだけの《媚人》に思えて仕方がない。
しかし、それも今日までだ。と、スレットは安堵を込めて思う。
革命の中心に《電波制御》があるため、スレットは革命の中心人物の一人となっていた。
スレットは巨人以外にも悩みがあった。工技士でありながら、いまいちな立場。いまいちな立場にならざるを得なかった理由。自分のただ一人の家族、妹のため。工技士でなければ、家計を支えられない。例えそれが他と比べて、楽になることが出来る《電波制御》でも。
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