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「なんだあの白い巨人は!」
その様子は司令部のモニターにも映し出されていた。
上空からの砲撃によって混乱した戦車部隊は残り二機のグラディオンによって次々と破壊されていった。
バルディア上空に展開していた戦闘機部隊も半数以上が撃墜され壊滅状態となっていた。
すでにバルディア軍には正体不明の敵の侵攻を止める術を失っていた。
そして、バルディア軍司令部へ白いグラディオンが飛んできて目の前で着地した。一発だけ残されていたバズーカは司令部へと向けられている。
もはやこれまでか。
敵の正体も知らないまま戦いに敗れるのか。
バルディア軍司令部にいた者全てがそう感じた。
そのとき、目の前の白いグラディオンから声が聞こえた。
『やぁ、クレストルニアに住む住人の諸君。少々手荒いご挨拶だったかな?』
どうやら外部のスピーカーを使って司令部の人間とコンタクトを取ろうとしているのだろう。
「何がご挨拶だ。こちらも外部スピーカーの電源を入れろ。」
国王オレオがクランダに命じる。
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