プロローグ

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 昔々、この星、クレストルニアは綺麗な水が流れ、草木が生い茂り、沢山の動物たちが暮らす自然豊かな星でした。  しかし、人間達が始めた戦争によってそれらの自然は次第に破壊されていきました。  気がつけばこの星に暮らしていた動物たちはほとんど死んでしまい、水も、草木もほんのわずかを残して、星のほとんどが荒れ果てた荒野と砂漠となってしまいました。  この星は確実に死へと向かっていました。  その事を知った人間達は二つに分かれました。  この星を出て、新しい生活の場、生活できる星を探しに旅立った人達。  彼らは巨大な宇宙船を建造し、いつ終わるか分からない長い宇宙の旅へと向かって行きました。その結果は誰にも分かりません。  そして、この星に留まり、自然の再生を目指す人達。  彼らは残された資源を平等に分け合い、再生の手段を・・・  彼はそこで目が覚めた。夢を見ていたようだ。昔、母親から何度も聞かされた話だった。その母親は今はもういない。数年前に病に倒れてこの世を去ってしまった。それ以来、この話は度々夢に出てくる様になってしまった。
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