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真祐美
「ねぇ…大河君?昨日、桜と何話してたの?」
昨日…
そういえば昨日は桜が突然家にやって来て、簡単な挨拶だけをすると帰っていった…
大河
「別に…ただ挨拶しただけで…」
真祐美さんは少し微笑みながら、隣で歩いている桜に聞こえないように、話を続けた。
真祐美
「あの娘ったら、昨日貴方に会ってからうかれっぱなしなのよ!お兄ちゃんを欲しがっていたのは本当だったけど…やっぱり不安だったのね…知らない人と突然家族になるなんて…」
少し間をおいて、真祐美さんは話を続ける。
真祐美
「でも、大河君に会って安心したみたい…お父さんが死んじゃってから…あんなに嬉しそうな桜は久し振りに見たわ…だから…」
真祐美さんは俺の方を見て、いきなり頭を下げる。
真祐美
「桜をよろしくお願いします、大河君!」
少し恥ずかしくもあったけど、
俺もちゃんとそれに応える。
大河
「大河でいいよ…母さん…」
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