ファイル01 ダイイング・メッセージ

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「ははぁ。相原とかいう容疑者、黙っちゃってるんだな?」 「‥‥‥実は、そうなんだ」 ボサボサの頭を、上杉はボリボリ掻きながら、言いにくそうに言った。上杉は顔はなかなか賢そうでカッコいいのだが、生まれつきの天然パーマがネックだった。 「今ある証拠が全て状況証拠ばかりだから、こちらも手が出せなくて困ってるんだ。それで、君にアドバイスを貰おうと思ってな」 「おいおい、現場の写真も見せないでそりゃあないだろ。経緯だけで犯人が分かったら苦労しないぜ」 「ああ、悪い悪い。すっかり忘れてた。これが、現場の写真だ」
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