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「ははぁ。相原とかいう容疑者、黙っちゃってるんだな?」
「‥‥‥実は、そうなんだ」
ボサボサの頭を、上杉はボリボリ掻きながら、言いにくそうに言った。上杉は顔はなかなか賢そうでカッコいいのだが、生まれつきの天然パーマがネックだった。
「今ある証拠が全て状況証拠ばかりだから、こちらも手が出せなくて困ってるんだ。それで、君にアドバイスを貰おうと思ってな」
「おいおい、現場の写真も見せないでそりゃあないだろ。経緯だけで犯人が分かったら苦労しないぜ」
「ああ、悪い悪い。すっかり忘れてた。これが、現場の写真だ」
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