強制異世界召喚

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初めまして、俺の名前は結城 唯音(ユウキ イオン)。 自分で言うのも何なんだが、容姿端麗・頭脳明晰・運動神経は抜群だ。 普通にこれだけ揃えばモテるものだと思うだろ? だけど俺は一切モテたことがない。 理由? まぁ、それはあいつのせいだろうな。 「唯音~、何で先に行っちゃうかなぁ? 親友の俺が折角家まで迎えに行ったのに。」 こいつは愛坂 流星(アイサカ リュウセイ)。 俺は認めていないが親友らしい。 馬鹿だが容姿端麗で運動神経も良く、性格も俺とは違い明るく人懐っこい。 女にはモテ、男には憧れを持たれる…そんなこいつと強制的に一緒にいる俺は比較され、妬まれ、色々と面倒事に巻き込まれやすいんだ。 この間なんかも…… 「唯音!コラ!唯音、無視すんな!!!」 ……俺は余りお前に関わりたくはないんだが。 「ウルサイ、死ね。」 「ひでぇ!!唯音、親友には優しくしろっ!!」 「誰が親友だ、誰が。」 「何言ってるんだ、あの日出会ったときから俺らは親友だろ?」 あぁ、何か疲れてきた。 こいつもこいつで毎日こんなやり取りをしていて疲れないのか? 「そうだ!学校終わったら今日オープンするゲーセン行こうぜ?」 「断る。」 「よーし決定!!」 勝手に決めるなよ…。 俺が溜め息をついているのを知るはずもない流星は笑いながら走って行ってしまった。 ってかあいつ…俺と学校に行くんじゃなかったのか?…はぁ?べっ別に待っていてほしいとかじゃないからな!決して!! でもまぁ、笑いながら走っていったあいつの顔は何か…… 「キモい。」 俺はあいつのあの笑顔を思いだしつい口に出してしまう。 …まじでキモかったんだぞ? 俺は首を左右に振り、あいつの存在を脳内から消し歩き出す。 因みに登校中だ。 日本のとある高校に通う巻き込まれ体質な高校1年。 そんな生活が変わるなんてあいつがいるだけで変わらないと思っていた。 しかし…これは何なんだ?
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