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「もー話を戻すにゃ。シーナは床掃除しながらちゃんと聞くのニャよ!」
「わ~かりました~。」
「シーナ、君は留守番ニャ。」
「え~何でですか?」
「ちゃんと自分で考えるニャ。」
そう言うとランランは俺達の方へ向き直り真剣な目で話し出す。
シーナはランランの言葉の意味を理解出来ていないのか不思議そうな顔をしながら床の掃除をしている。
しかし俺はランランの気持ちが分かるぞ。
こんな天然を連れていったら成功するものも出来ないだろう。
「今回の依頼はルーマラルスの貧困街なの住人からで、とある貴族の暗殺ニャ。」
暗殺ね…。
「まぁ大した奴じゃニャいから暗殺するだけなら楽ニャ。
だけど何処からか聞き付けたのか奴は光帝のいるギルド『ブルースカイ』に護衛の依頼をした見たいニャのな。
しかもあそこのギルドには最近帝並かそれ以上に強い奴が入ったニャ。」
ランランの声は少し緊張しているのか強ばっている。
「帝の強さが俺は解らないのだが、それはランランが本気を出したのと同等の強さを持つと言うことか?」
俺の質問にランランは小さく頷く。
ランランはかなり強い。並の兵が束になっても敵わないくらいに。
そんなランランと同等かそれ以上の奴が居るのであれば実際問題この依頼は達成出来ないだろう。
なんといってもこのギルドは実践向きではないから。
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