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「おばあちゃん元気そうで良かったね」
帰り道、夜なのに高らかに笑う澪。
「ぁー!明日は病院かぁ!採血やだぁー」
スキップで先に家に入った澪の後ろ姿を、俺は見つめていた
「??お兄ちゃん?」
振り返った澪の髪の毛が、ふわっと揺れる
「なんでもない」
…澪は、
もし俺が誰かと結婚したら…
どうなるんだろうか…?
―翌日
今日も休みなのに朝早くに起きて
病院に向かう
「…うん。今日は調子いいね」
「本当に!?よかったぁ~」
「薬が最近効きはじめたんだと思うよ。良かったね」
「先生ありがとう~!!」
「隼人くん、ちょっといいかな?いい見合い相手がいるんだ」
「いや先生…俺しばらく結婚する気が…」
「いやーかなりの美人でね…澪ちゃん、少し席を外してくれないか?」
「えー見たかったのにぃ…」
澪は看護婦の人に外に出された
「先生、俺本当にしばらくは…」
すると先生は、
俺に一枚の紙を渡される
「…澪ちゃんの今の体です」
紙には、澪の今までの病気について
びっしり書いてあった
「…以前お話した、澪ちゃんの体についてが書いてあります」
「…」
「あれから、少しずつゆっくり広がっていてますね」
「…そうですか」
「心臓は、次に発作が無ければもう大丈夫ですが…
問題はこの腫瘍です」
レントゲンを出して、脳にある近さな腫瘍を見つめた先生
「最近…よく転ぶようになったんですけど…それも関係あるんですか?」
「…これから、転ぶだけじゃく、歩けなくなり、手も動かせなくなって…
いつかは、記憶も…」
「…」
「…隼人くん、前にも言ったが…
澪ちゃんは…
あと4ヶ月生きられない」
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