少女は何者?

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「…まあ、じっくり考えればいいよ?願いが叶うまで決めれば…。それまでに決められ無かったら全ての運を失うことになるけれども」 私は彼女にそう言った。 「…わかった…じっくり考えることにするわ」 「それで、その男っていうのは?」 少しを間をあけて彼女は言った 「その男はね…。隣の村に住んでいたの。まあ…300年くらい前の話なんだけども。その隣の村はね川を挟んだ所にあったの、その隣村とこの村はいつも喧嘩。川の水を取りすぎてるんじゃないかとか、魚を取りすぎだ、よこせって。意地汚いよね。川越しでその村の人とこの村の人が目を合わせる度に喧嘩。 私はある日川の近くに行ったの。 そしたら川に落ちそうになちゃってそれを支えてくれたのは彼なの。 かっこ良かったわ。一目惚れってやつよ。 私はそれから毎日川越しで彼を見ていたわ、しばらくするうちに会話もするようになってね。毎日が楽しかった。 でもね、ある日彼は突然、川に現れなくなったの。ああ、そういえば彼はいつもきゅうりを食べていて川をよく泳いでいたわ。
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