あなたの隣にいたかった。

壱

『…もう、りょうを生徒として見ていける自信がない。』

あの時は愛想尽かされたんだと思って泣きそうになってたっけ

『りょうが好きだ。付き合ってくれ。』

結局、うんって言う前に泣いちゃったんだよね

『えっ!?りょう？そんなにいやか？』

あーあの時の先生すっごいかわいかったっな

『もう、ひとりで焦ったじゃないか。』

顔、真っ赤にしてくせで頭をかきながらちょっとうるんだ瞳で

『もう一度言う。りょうが好きだ。付き合ってくれ。』

ただ私の方を真っ直ぐ向いてそう言ってくれた

一度だって忘れたことはない

いやむしろ頭にしっかり残ってきて困ったりする