はじめに

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 あのマンガは猛烈に面白かった!  のんびりとした妖精を、勇ましい戦国武将に育てるという過程に、笑いが止まらなかった。  しかも妖精もヤヌシ(飼い主)の意向をくんで、武将訓練から生活能力まで学びとる健気さに、心を打たれた。  今まで前歯が気持ち悪いと思っていたセトルリンだが、このマンガを読んで是非とも奇行の数々を見てみたいと思った。  特に酒癖の悪いセトルリンの奇行は、かなり笑いのツボをついていたので、是非とも見たくなった。  そして。  とうとうひとりのセトルリンに下宿を許可した。 「瀬戸 瑠淋(セト・ルリン)と申します。」  三つ指ついて、おしとやかに挨拶する彼女。  とても「狂ってくれ!」とは言えない。  そんな状態で私たちの同居生活は始まった。
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