始まりの続き

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三匹が素早く近寄って来て自前の片方のハサミを繰り出してきた。 「うん、普通の眼帯だから完璧軌道が読める」 「今は武器がねえから肉弾で行けよ」 「わかってる、自分で改造してるから頭ん中に入ってんよ」 蠍が繰り出すハサミを紙一重で避け、脚に付いたタイヤで高速移動し関節に殴りつける。 それを何回かして、三体の蠍のハサミ全てを関節から千切り飛ばした。 「てかイケメンなにしてんの? 天鎖斬月作ってから遊んで一匹を虐め倒してるよ」 「しらねぇよ。異世界に来たからテンション上がってんじゃね?」 「ま、関係ねえからさっさと片付けるか。バトルモード、アクセル全開」 「おう! バリバリに吹かして行くぜ!!」 エンジン音が森に轟き、両肩から後ろにセットされたマフラーから、煌びやかな粒子が吹き出る。 「good rack mode!!」 「全部纏めて吹き飛んじまいな!!」 エンジン音が更に高鳴ると、姿が消え三匹の蠍が浮き上がった瞬間、節からバラけて破裂した。
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