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ギルド『白銀の翼』なんてとこに来たんだが、三階建ての酒場みたいな所だった。
「取り敢えず入ってみるか」
当たり前過ぎる場所で少し興醒めだが、仕方がない。これも金の為だ。
「酒くせぇ。よくもまあ昼間っから飲んでられるねぇ」
「酒飲むんだったら1日の終わりにだろ」
「テメェは飲めねえだろうが」
そんな事を話しながら真っ直ぐ進んで受付嬢に話しかける。
「あのっさ、すまんがギルドに登録したいんだが」
「お前が喋んのかい」
「えっ!? あっ、はい。こちらの用紙の要項に書いて下さい」
受け取って要項を見ると、名前、年齢、魔力量、属性、備考とアンケートが書いてある。
アンケートを始めから埋めていく。
死んでも文句は言わない――はい
嘘は吐いていない――はい
ギルドを裏切らない――はい
ギルドの命令は絶対服従――いいえ
ゴミ虫――お前がだろ
害虫――貴様よりは益虫だろ
下等な平民が――平民でなにが悪い
下等種族が――は? お前がの間違いか?
貴族に逆らうなんて――権力振り回すなよグズが
貴様、私を侮辱したな――ああ、したさ。自分の地位だけを力にして驕り、無様に金だけを食い潰す金食い虫のくせによ、権力にすがって何もしないお前は誰にも救われない哀れな血とクソが詰まった皮袋だろうが
なんじゃこりゃ?
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