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かけて、ツーコール以内に繋がる。
『えっ、陸華!? 今何処に居るの? 心配したんだよ』
「……ワタシ陸華アルヨ。今ドコカノ森ニ居ルヨ」
切る。
当然此方からしか掛けれない。
もう一度。
プルルッ プルルッ ガチャ
『ちょっと陸華、森に居るの?』
「……ワタシ陸華アルヨ。今ガラティアの街門ニ居ルネ」
ブツッ
プルルッ ガチャ
『えっ!? さっきは森って、しかもガラティアだったら僕、今城に』
「……ワタシ陸華アルヨ。今白銀ノ翼ニ居ルネ」
ブツッ
プル ガチャ
『ちょっと陸華!? 会話しようよ。なんか怖いんだけどぉぉ!?』
「やあ僕の名前は陸華さ! 今城門の前に居るけどさ今から行くね!!」
ブツッ
プ ガチャ
『城門!? 移動ペースが速い、……あっ、バイク持ってるから』
「……ワタシ陸華アルヨ。今狐塚ガ居ル扉ノ前ニ居ルネ」
ブツッ
ガチャ
『えっ、前!? 今度は瞬間移動並だよ!?』
「……ワタシ陸華アルヨ。今アナタの後ろ居ルネ」
『えっ!? 後ろ!?』
「居るわけ無いアルヨ。常識的に考えるネ!! ホントお前は馬鹿アルナ。所で狐塚、どうやて覚醒の儀行たアルカ?」
『えっ、嘘だったんだ。えっと、覚醒の儀は王家にある聖剣、たしか世界に六本しかないって。それに触れたら神様に――』ブツッ
なる程聖剣か。さて、有益な情報も得た事だし、そろそろ出るか。
混乱している受付嬢を横目に、鬼魂を外に向かって押し進める。
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