2310人が本棚に入れています
本棚に追加
「リッカ、出たぞ。依頼の奴だ!!」
「大丈夫、こっちのが速い」
現在行っている最中に発見した、ウサ丸を追っている。
ウサ丸の正式名は確かポルックバニーニだったはず。饅頭みたいな楕円に丸い尻尾とウサギの耳がある愛玩タイプの魔物だ。性格は好戦的だが、逃げ足のみで他の魔物からみたらウサギ大福が自ら食われ来た、ぐらいにしか見えない。
「オルァッ!! 捕まえた。鬼魂、トイハウス飼育版」
「はいよ」
掴まれ、モニンッと伸びたウサ丸はパタパタと暴れている。
鬼魂の収納スペースを開けウサ丸を突っ込むと、ウサ丸は居なくなっていた。
説明すると、トイハウスは色々な用途に合わせて沢山のバージョンが作れる。飼育版や居住版、宝物庫などが作れる鬼魂の俺が作った能力。
「えっと、これで後は……。ブーツキャット?」
「言ってみりゃ長靴を履いた猫だよ。稀にしか見つからないらしいぜ」
「アレか?」
「そうそう、ああ言った風貌の………………って、まじか!?」
後ろ足の毛の色が体の色と違う猫が、目の前を二足歩行で歩いていった。
……会釈付きで。
最初のコメントを投稿しよう!