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放課後、俺は教室の後ろ、細かく言えば後ろの席に座っている俺の後ろに止めた改造バイク『鬼魂(おにだま)』を引いて教室を出る。
意外にこの学校常識無い。授業中他のクラスの奴が入って来ても無視、校則違反が居ても無視、ゲーム、トランプ、カイジをしてても無視、他校の生徒が出席してても無視と言う破天荒ぶり。
一番凄かったのは変な宗教団体が学校を占拠しても授業し続け、妨害を受けたら妨害してきた奴が何故か授業受けていると言う状況になった事がある。全て嘘偽り無し。
「おーい陸華へぶっ!?」
「ちっ、しぶとい蚊め」
クールミントスマイルで近寄ってきたので、狐塚の頬を両側から叩いた。
「ちょっと、何するのさ」
「俺ってさ、蚊や虻とか人の血吸う虫って滅べばいいと思ってるんだけど」
「いま関係ないよね、それ!?」
「それを人に例えると美少女とかに惚れられる三次元の身の回りのフラグメーカーは滅んだ方がいいよね。滅べリア充」
今度はグーパンを顔面中心に向け放つ。避けられたが。
「いや、陸華だってリア充……」
「先週あいつの部屋に痺れ薬や筋肉弛緩剤とか使って監禁されかけた。先月、いつの間にか教会でタキシード着せられ結婚式させられかけた。去年、椅子に縛られ媚薬を注射され既成事実を作らされかけた」
「んっ、……取り敢えずごめん」
先週は何とか解毒して逃げ、先月は一瞬の隙を突き逃げ、去年は口内を物凄く舌は一歩手前まで噛み切り血を抜いて勃たせなくして縄抜けして逃げ仰せた。
いやはや、violence。
「ところで立華。途中まで乗せてくれないか?」
「取り巻きは…………用事とかで全員居ない、のか?」
「ああ、委員会とからしい」
立った、立った。フラグが立った! 異世界からの赤札だ!!
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