第零章 とある世界の四月一日

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「そういえば、今日って四月一日か?」 「そうですけど?」サリドと修一がそんな話を始めたのは、サリドがヒュロルフタームの修理を始めた頃だった。 「それじゃ知ってるか? 今日は俺の誕生日なんだよ」 「えっ、まじですか?! おめでとうございます!!」サリドは焦って、言う。 だが、修一はカラッと夏の陽射しのような、笑顔で言った。 「ああ、残念ながら嘘だ」 「なんで嘘つくんですか!」 「旧時代ではこの日を『エイプリルフール』って言ってだな。嘘をついていい日なんだよ」 それを聞いてサリド。 「へえ……。それは面白い日ですね」 何かを思いついたのか、爽やかな笑みを零して言った。
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