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「中学と高校じゃ学力も違えば価値観もちがうもの。
勉強についていけなくなれば落ちこぼれるのは当たり前よ」
「あぁ」
「中学の頃90点以上が普通だった。50点とか取ってる人がいるとあの人大丈夫なの?とか思った。
でも高校に来て、30点取って笑ってる自分がいる」
「・・・それ、自分の経験か?」
「”あなたの”経験よ」
俺か。
高橋はパタン、と本を閉じた。
「・・・で?何なのよ」
「何って、何が?」
今度は俺が校庭から目を離さない。
顔を向けなくても高橋がこちらを見ているのはわかった。
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